無形文化遺産でつながる
アジアの芸能

マ・ヨンとは

マ・ヨンは、マレーシアの伝統歌舞劇です。現在のタイ南部地方に位置するマレー人が支配していた宮廷に生まれ、200年以上前にマレー半島東海岸の‬クランタン州に伝わりました。

かつては大衆芸能としてマレーシア東海岸の北部やタイ南部の農村で、娯楽や治療行為を目的に演じられていました。主な演者は女性で、歌いながら手や指、腕を優雅に動かして舞います。

2005年、ユネスコ無形文化遺産一覧表‬に記載されました。

 

演目紹介「スンバー・グル」

マ・ヨン・チャハヤ・マタハリグループによる『スンバー・グル』

ロハナとその妹 ボッス・アゲルへの知識の継承を目的として行われた3晩にわたる上演の一部

制作 : PUSAKA (Eddin Khoo, Pauline Fan)

記録 : Maran Perianen, Navin Perianen, Jes Ebrahim, Wong Horngyih

撮影日:2016823

会 場:Kuala Besut Terengganu

※Subtitles are not available. 本映像に字幕はありません。

 

I 儀式 (0:000:30)

II ドラマ・物語 (0:30以降)

0:00~0:30

演者と観客の「グラッ・アンギン」(内面的な気の流れ)を引き起こすための前奏曲

0:30~0:47 (パ・ヨン(主役)とプラン(従者及び道化役)

パ・ヨンはプンガス(廷臣 プランが演じる)を呼び出す

0:47~1:06 2人の道化)

2人目のプンガスが登場。王は2人に妹の王女プトゥリ・ボンス(Puteri Bongsu)と結婚することを告げ、王女に結婚の意思を伝えるよう指示する。

1:06~最後(女性の登場後)

プトゥリ・ボンスがお付きのメイドとともに登場。その後、プンガスたちが登場し、王女との結婚を望む王の気持ちを伝える。

 

この物語は「ラジャ・サクセナ」として知られています。

ドゥルダック・ムダ王国のラジャ・サクセナとその妹プトゥリ・ボンスのイスタナ(王宮)が舞台です。ラジャ・サクセナは、強力な支配者となり、弟のラジャ・ムダから王位を奪うのが望みです。その計略として、ラジャ・サクセナは妹のプトゥリ・ボンスとの結婚をもくろみ、計画を廷臣に伝え、王女がプロポーズを受けるよう王女のもとに遣わしますが、王女は兄の提案にショックを受けて動揺し、プロポーズを拒否します。

 

演者は物語やキャラクターを深く理解し、台詞はすべて即興で演じます